婚約が成立すれば婚約指輪を贈ろう
婚約指輪の歴史
そもそも、婚約指輪は何のために贈るのかでしょうか?婚約指輪は日本発祥の習慣ではありません。
婚約指輪の起源は、紀元前1世紀の古代ローマで行われていた儀式だと言われています。その頃は、結婚を約束した証しとして鉄のリングを贈る儀式を行っていました。やがて素材が金などに変わり、ダイヤモンドなどの宝石を使ったリングに変わってきたのです。ちなみに、古代エジプト時代の象形文字では、結婚は永遠に途切れないものとして、円で表されていました。それがリングという形で贈られるようになったと言われています。婚約指輪は左手の薬指につけますが、これは古代エジプト時代に左手の薬指が心臓に直接つながっていると言われていたからです。
愛のパワーが流れている左手薬指が、永遠の愛の誓いの指輪にふさわしいということになったのです。婚約指輪は当初は王族や貴族がするものでしたが、やがて一般の人にも広がり、日本にも明治時代頃に伝わってきました。
婚約した証しになる
婚約指輪というのは、必ず贈らなければならないものではありません。
しかし、多くの人は婚約すると、婚約指輪の受け渡しをします。というのも、婚約指輪を贈ることにはそれなりの意味があるからです。日本では、婚約については法律上明確な規定がありません。婚約をしたからと言って、どこかに届出したり、書面を残したりする必要はないということです。つまり、婚約というのは、当事者の口約束だけで成立するものなのです。と言っても、口約束だけでは本当に婚約したことの証拠が残らず、落ち着かないことも多いでしょう。婚約指輪の受け渡しをしていれば、確かに婚約が成立したという証拠になります。もし一方的に婚約破棄された場合にも、「婚約などしていない」という言い訳が通用しなくなります。婚約が成立したことをお互いが確認し、認識するためには、婚約指輪の受け渡しをした方がよいと言えるでしょう。